こんにちは!ラブカ君です♪
今回は、面白い深海生物「オオグチボヤ」について
詳しく紹介していきたいと思います。
目次
深海生物「オオグチボヤ」とは?何目何科に分類されるの?
オオグチボヤは、オオグチボヤ科オオグチボヤ属に属するホヤの仲間で体色は白く半透明です。
三陸地方が産地として有名な仲間のマボヤなどは、
南国のドラゴンフルーツのような形と色をしていますが、
オオグチボヤはそんな姿とは全く似つかない奇妙な外見をしています。
オオグチボヤの名前は、その外見がまるで
人が大きな口を開けたような形をしていることから名づけられたようです。
深海生物「オオグチボヤ」の一番の特徴って何?
本体と思われる部分は球形に近い形で、その大きさは直径50-70mm程度です。
大きな口に見えるものの下に30-50mmの茎のような部分があり、
根のような部分で硬い基盤に付着しています。
また、体色が半透明なので、体内の消化器官などが丸見えなのところがちょっと不気味です。
パクパクと口を動かしている姿は可愛らしく人気があります。
仲間のマボヤとは異なり、クラゲのような見た目なために
地上にあげると水分が抜けてしまい、しぼんでしまうそうです。
クラゲの栄養価はあまり高くありませんが、
コラーゲンは豊富なようで、オオグチボヤにも
美容によい栄養素が見つかれば食用として人気がでるかもしれませんね。
それ以外の特徴や面白い生態は?
オオグチボヤは人間と同じ脊索動物です。
その姿から私たちの親戚とは思えませんがこのような姿は成体だからであり、
幼生の時期にはオタマジャクシのように尾を振って泳ぐことができます。
その時期には尾の部分に脊索という器官と
筋肉をもつため尾索動物と呼ばれているようです。
尾索動物の幼魚はある一定の時期に達すると着底し、
底生生活に適した形態へと変態し底生生活に入ります。
ホヤの仲間の中には変態後でも能動的に移動できるものと
着底した場所から移動せずにそこで一生を終える種類がいるそうです。
後者にとっての幼生の浮遊期間は、
その種を繁栄させるための場所を選ぶ重要な期間で、
今後の運命を大きく左右します。
また、着底するための水温、流速などの環境要因の研究が現在盛んに行われています。
近年、ナメクジウオのゲノム解読が完成し、
ヒトも含まれる脊つい動物の祖先が、
ナメクジウオのなかまであることもわかりました。
ナメクジウオはオオグチボヤと同じ無脊椎動物で、
頭索動物という動物群に分類されます。
ナメクジウオにも脊索があり、それが頭の先まで通っていて、
同じくヒトにも、発生の過程で脊索が生じて、その後脊索が脊ついに変わります。
脊索動物には、ヒトのような脊つい動物、ナメクジウオやホヤのような原索動物がいて、
さらに、ナメクジウオのなかまを頭索動物、ホヤのなかまを尾索動物と言います。
これらの仲間が、どう進化してきたかは、ダーウィンのころからの疑問で
ホヤのほうがナメクジウオよりもより原始的と思われていたので、
ホヤに近いなかまから頭索動物や脊つい動物が進化したと考えられていました。
しかし、今回のナメクジウオのゲノム解読で明らかになり
遺伝子のゲノム解読が進んでいたホヤや脊つい動物のなかまと比較解析することによって
ナメクジウオに近いなかまから、尾索動物や脊つい動物が進化したことが明らかになりました。
深海生物「オオグチボヤ」の餌は?捕食方法は?
他のホヤと同じように大量の海水を入水口と呼ばれる大きな口から身体に取り込んで、
いわゆるエラを通して海水中のプランクトンをこしとって食べる動物です。
しかしオオグチボヤの消化管内容物の調査によると
海流で流れてきたものが口に入れば、
なんでも食べているようで甲殻類までも食べてしまうとの事。
また、それぞれの個体が、入水口の向きから見た際に
互いに重ならないような配置をとっています。
刺激を受けると入水口を閉じ、小さく丸くなるようで、
海底でロボットアームで採集しようとした際には入水口を閉じ、
しゃがみ込むような動きを見せるそうです。
深海生物「オオグチボヤ」は深海何mに生息し、世界の分布はどうなっているの?
日本近海では、富山湾の深海域700~900mほどの場所で
大規模なコロニーが見つかっています。
ホヤの仲間であるマボヤは、日本を含むいくつかの国では食用とされていて、
日本では関東より東で主に食されているようです。
というわけで、
本日は以上!
それでは次回もお楽しみに!
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