こんにちは!ラブカ君です♪
今回は、不思議な深海魚「ヌタウナギ」について
詳しく紹介していきたいと思います。
目次
深海魚「ヌタウナギ」とは?何目何科に分類されるの?
ヌタウナギ目ヌタウナギ科に属するヌタウナギは
脊椎動物として最も原始的な一群で、
硬骨魚類であるウナギとは体型が似ているだけであり、
現生の他の魚類から最も遠縁のグループです。
深海魚「ヌタウナギ」の一番の特徴って何?
ヌタウナギの大きな特徴はご存知の方も多いと思いますが「粘液」です。
この粘液で話題となったのは、トラックが運んでいたヌタウナギが外に出てしまい
道路全面を包んでしまったというなんともビックリなニュース。
ウナギに似た姿をしたヌタウナギは、
捕食者を撃退するために一瞬で大量の粘液を出せると言われています。
ではなぜトラックに積まれていたヌタウナギが敵もいないのに粘液を出していたのかというと
車の揺れによって過剰のストレスを受けたことによって粘液を放出するからと考えられています。
実は粘液を分析すると2つの部位で構成され粘液と微細な繊維に分けることができ、
この繊維が捕食者のエラをつまらせているという研究結果が出ているようです。
この研究ではタイセイヨウヌタウナギとタイヘイヨウヌタウナギを調べたようで
繊維の玉が粘液とともに体の外に吐き出されると、
粘液の作用とのた打ち回るような体の動きによって繊維がほどけます。
繊維の玉はタンパク質系の接着剤で固められており、
この接着剤が海水に触れると溶けるそうです。
接着剤が溶けてなくなると繊維がほどけ、
腹をすかせた捕食者の目の前には突然、
おいしいごちそうの代わりに粘液が現れます。
この繊維がエラに絡んで窒息してしまう結果になってしまうのです。
また、ヌタウナギのねばねばした繊維は人のために役立つ可能性があって
この繊維は、クモの糸に負けないくらい強くて軽いと言われています。
例えばクモの糸で服をつくるための研究は
何年も前から進められているためにヌタウナギでも可能性がありそうです。
ヌタウナギの繊維がつくられる細胞の遺伝子はクモの糸の遺伝子より小さいため、
理論的には必要な遺伝子を細菌に移植し、
ヌタウナギの繊維を大量生産することも可能なはずと考えられていています。
この繊維はナイロンの代わりになり、
ストッキングやトレーニングパンツの素材として利用できるそうです。
石油などを使用しなくても良いためにとてもエコな繊維であるでしょう。
それ以外の特徴や面白い生態は?
一見ウナギに似ていますが、 無顎類に共通する顎を持っていない特徴があります。
体は細長く、皮膚は粘液に覆われ体の両側には1-16対の鰓孔があり、
ヤツメウナギの仲間では鰓孔は7対で、「7個の目」と呼ばれているようです。
3-4対の口ひげを持ち、骨格のほとんどが軟骨で、体は非常に柔らかくなっています。
口の周りに歯を持ちませんが、舌の上に歯状突起があり、
大型の魚に吸着し内部を侵食することで捕食します。
深海魚特有の卵巣と精巣を両方持っていますが、機能しているのはどちらか1つです。
目は退化して皮膚に埋もれているため視力が極めて弱い、または無いと考えられていて、
眼球には水晶体がなく、特に深い海に生息するホソヌタウナギ属では網膜の発達も悪い場合が多いために
目に対する進化を捨てて他の機能に力を注いだと考えられます。
目を覆う皮膚は色素に乏しく白みがかかって見えるようです。
化石種の解析から、ヌタウナギ類の祖先は比較的発達した目を持っており、
進化の過程で機能を退化させたものとわかっています。
また非常に生命力が強く、頭部や内臓を失った状態でもしばらくの間は生存可能で、
痛覚などに対する反射的な回避行動を取ります。
深海魚「ヌタウナギ」の餌は?捕食方法は?
口の周りに歯を持っていませんが、
舌の上に歯状突起があり、大型の魚に吸着し内部を侵食します。
一般に腐肉食性で、クジラや他の大型魚類などの死骸に集まる姿が
しばしば観察されていて、生きた獲物ではゴカイのような多毛類にくわえ、
頭足類や甲殻類も捕食しているでしょう。
深海魚「ヌタウナギ」は深海何mに生息し、世界の分布はどうなっているの?
日本の本州中部より南、朝鮮半島では南部に分布しています。
ほとんどが深海魚であるヌタウナギ類としては例外的に浅い海に分布する種類であって、
水深10-270mの海底の砂泥中に生息が確認されています。
定置網や底曳網で漁獲されるほか、
アナゴなどの漁で使う筒を使った漁法でも採集され、
肉は美味で食用として重宝されるようです。
というわけで、
本日は以上!
それでは次回もお楽しみに!
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