こんにちは!ラブカ君です♪
今回は、みんな知らない「ラブカの真実」
について深くお話ししていきたいと思います。
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ラブカは「古代ザメと同じ種類」ではありません・・・(正解は誰にも分かりませんが・・・)
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目次
【ラブカの真実】そもそもなぜ古代ザメと呼ばれるようになったのか?
一般的に、ラブカは「古代ザメ」と呼ばれています。
ネットで調べてみても「生きた化石」や「古代サメ」
という表現がされていますが、
そもそもなぜそう呼ばれるようになったのでしょうか?
これは「古代ザメの特徴」と一致する部分があったからです。
ラブカと古代サメの共通点とは?その①「歯の特徴」
ラブカの「歯」はとても特徴的です。
三つ又の形状をしており、
一度捕まえた魚を逃がさない構造になっています。
これは、3億6000万年前に栄えた
「クラドセラケ」
という古代ザメの歯の特徴と一致しているのです。
【参照:クラドセラケの画像】
【クラドセラケの歯】 | 【ラブカの歯】 |
参照:kulifのブログ |
参照:深海生物大辞典 |
[st-kaiwa1]クラドセラケも歯が三つ又なんだよ~。ボクと似てるね~♪[/st-kaiwa1]
ラブカと古代ザメの共通点とは?その②「アゴの特徴」
現代に生きるサメの口は
「頭の下」についています。
[st-kaiwa3]俺みたいな感じだ![/st-kaiwa3]
そして、アゴと頭蓋骨がゆるく連結されている為、
獲物を捕まえる際に、口を突き出して
ガブっと噛みつくことが出来るような作りになっています。
では、ラブカの口とアゴはどうなっているのでしょうか?
ラブカの口は、ヘビのような形をしており、
現代のサメとは違い、頭の前方に付いています。
しかも、現代のサメと同じような可動性はなく、
頭の前に開くだけの作りです。
これら違いから、現代のサメとは違う種類だと考えられていて、
逆に、この特徴を有しているのが
古代ザメ「クラドセラケ」だったのです。
「古代ザメ」と特徴が一致している部分がこれだけあれば、
「ラブカは古代ザメの生き残りだ!」
と、言いたくなる気持ちも分かりますよね。
しかし、実はこれ、間違った見解なんです!
[st-kaiwa2]科学が進歩すれば、今まで分からなかったことが見えてきます。[/st-kaiwa2]
【ラブカの真実】ラブカが「古代ザメ(クラドセラケ)」ではない決定的な2つの理由!
ラブカは1884年に日本で初めて発見されました。
その当時は、先ほど述べたように、
・歯が三つ又で古代ザメと似ている
・口が前の方に開く
・顎を突き出せない
これらの特徴から、
「クラドセラケ」と結び付けられ、
「生きた化石」呼ばれるようになりました。
しかし、解剖学の技術が進歩したことにより、
新たな発見があったのです。
[st-kaiwa1]「古代ザメと同じ種類」という見解には100年もの歴史があるらしいよ。それが覆るって・・・技術の進歩は凄い![/st-kaiwa1]
ラブカが「古代ザメ」ではない理由①「胸ビレの特徴」
ラブカが古代ザメではない理由として、
決定的なものが2つあります。
1つ目は、「胸ビレ」です。
クラドセラケの胸ビレは
現代のサメと違い「形状」も「性能」も全く異なっています。
クラドセラケの胸ビレは
飛行機の翼と同じで、横にせり出ているだけの
ただの突起に過ぎません。
付け根を動かせる可動性がないので、
泳ぎも上手ではなかったと言われています。
逆に、現代のサメは、
胸ビレの付け根が自由に動かせる可動性があるので、
クラドセラケと比べて泳ぎも上手です。
では、肝心のラブカはどうでしょうか?
ラブカの胸ビレの構造は
現代に生きるサメと全く同じで、
可動性のある胸ビレなのです。
[st-kaiwa3]なるほど・・・胸ビレは現代型のサメと一緒なのか!でもそれだけじゃ根拠としては弱くない?[/st-kaiwa3]
ラブカが「古代ザメ」ではない理由②「アゴの特徴」
ラブカが古代ザメではない理由の2つ目は、
「アゴの特徴」です。
[st-kaiwa2]あれ?アゴの特徴ってクラドセラケと同じじゃなかったっけ?[/st-kaiwa2]
そうなんです!
先ほど、「ラブカは、古代ザメのアゴと同じ特徴を持っている」
と説明しましたが、
実は、これが「間違っている」という事が分かったのです。
解剖学の技術が進むにつれて、新しい発見がありました。
実はラブカのアゴは特殊な変化を遂げていて、
「突き出せないように作り変えられているだけ」だったのです。
つまり、ラブカは特殊な進化をしているものの、
内面は「現代のサメ」と同じだという事!
【ラブカの真実】ラブカは「特殊化した現代のサメ」である
ここで今までの情報を整理します。
【ラブカと古代ザメの共通点】
・歯が三つ又で古代ザメと似ている
・口が前の方に開く
・顎を突き出せない
⇩⇩⇩
「クラドセラケと共通するところが多い!
ラブカは古代ザメと同じ種類だ!」
⇩⇩⇩(技術の進歩)
【ラブカの真実】
・胸ビレの構造は現代のサメと全く同じ
・アゴも実は特殊な進化をしているだけで、現代のサメと同じ形状だった
⇩⇩⇩
【結論】
ラブカとクラドセラケの共通点は薄く、
構造は「現代のサメ」と同じ。
つまり、ラブカは「特殊化した現代のサメ」である。
【ラブカの事実】実は1990年代には分かっていた
以上が、
深海魚好きの私が学んできた
現代の事実です。
でも、この見解、
実は、1980年代には既に知られていました。
初めてラブカが見つかったのが1880年代で、
そこから100年経って見解の見直しが行われ、
そこからさらに10年経った1990年代になると
新しい見解が「決定的」なものになったそうです。
そう考えると、
現在この記事を書いているのが2019年なので、
1990年から約30年経った今でも
偏った知識が広がっているというわけですね。
【ラブカの事実】最古のサメであるのに間違いはなさそう?
ただ、
実はラブカは、現在生きているサメの中では
最も古いサメの一種と言われています。
9500万年前の地層で、ラブカに似ている特徴を有した化石が発見されたとか・・・
そういう意味では「生きた化石」と呼べるかもしれませんね!
[st-kaiwa1]う~ん。結局、どちらが正解なのかは分からないね・・・[/st-kaiwa1]
深海はまだまだ未知に満ちあふれていますからね。
正解はまだ誰にも分かりません。
そこが深海の魅力です♪
このブログでは、
今までネットでは語られていなかった
面白くて楽しくて不思議な「深海魚」の魅力について
多く語っていけたらと思っています。
次もお楽しみに!
このブログを読んで
一緒に深海の庭を散歩してみませんか?
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